大の里 「第75代」横綱へ 28日正式決定 大相撲夏場所 14勝1敗、2場所連続優勝【更新】
大相撲夏場所千秋楽は25日、東京都墨田区の両国国技館で行われ、14勝1敗の成績で2場所連続優勝となった二所ノ関部屋(茨城県阿見町)の大関大の里(24)=本名中村泰輝、石川県出身=の横綱昇進が事実上決まった。日本相撲協会の八角信芳理事長(元横綱北勝海)が横綱審議委員会への諮問を決め、昇進を諮るために審判部が要請した臨時理事会の招集も認めた。
初の綱とりに挑んだ大の里は初日からの13連勝で4度目の優勝を決めた。千秋楽は横綱豊昇龍に上手ひねりで敗れ、全勝優勝を逃したが「自分の良さをたくさん発揮できた」と充実した表情で語った。
横審で出席委員の3分の2以上が賛成すれば推薦が決まり、28日の名古屋場所(7月13日初日・IGアリーナ)番付編成会議と理事会で「第75代横綱大の里」が正式に誕生する。
新横綱は1月の初場所後の豊昇龍以来。日本出身では、大の里の師匠で72代横綱稀勢の里(二所ノ関親方、茨城県牛久市出身)以来となる。大の里は「(28日の)水曜日にいい知らせを聞けるよう待ちたい」と述べた。
日体大でアマチュア横綱に2度輝いた大の里は、幕下10枚目格付け出しで23年夏場所に初土俵を踏んだ。24年九州場所で大関に昇進。初土俵から所要13場所での横綱昇進は、年6場所制となった1958年以降初土俵の力士で最速。初土俵から負け越しなしの昇進は58年以降初めてで、学生出身横綱は輪島に次いで2人目となる。
■相撲道、真摯に追求
大の里は13日目に優勝を決めても「まだ終わっていない」と表情を緩めることなく土俵に立ち、自己最多の1場所14勝を挙げて綱とりの場所を終えた。千秋楽こそ先輩横綱の豊昇龍に屈し、全勝優勝を逃したが、4度目の賜杯を受け取ると、充実感に浸った。
日体大時代に2年連続でアマチュア横綱に輝き、鳴り物入りで二所ノ関部屋に入門。同じく大器と呼ばれた二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)の下でプロの相撲を一から学んだ。四股やすり足、てっぽう、基礎の動作を徹底。歴代横綱の取組や土俵入りの映像を見るなど、真摯(しんし)に相撲道を追求した。
昨年5月の夏場所で初優勝を飾って以降、相手に対策を練られ苦しんだ。同年秋場所の2度目の優勝で大関昇進後は飾ったものの、その後の2場所は優勝争いに絡めなかった。
師匠から「もう(稽古の)貯金はない」と言われ、稽古の番数を増やすと、持ち前の馬力が復活。先場所は尻上がりに調子を上げ、優勝決定戦を制して優勝。今場所は「最初の5日間が大事だと思っていた」という序盤戦で全部勝ち、横綱への道を切り開いた。
4度目の優勝は御嶽海を抜いて現役単独最多。初土俵から負け越しなしの昇進は年6場所制になってからは初めてと、安定感は抜群だ。大関昇進伝達式の口上で用いた「唯一無二」の言葉通り、角界の常識を覆し続ける24歳が、いよいよ最高位へと到達する。
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