茨城県日立市十王町伊師本郷の市立櫛形小(芳賀友博校長)の4年生約100人が22日、学校近くの十王川で、ヤマメの稚魚約3000匹を放流した。雨が降りしきる中、児童たちは「大きく育ってね」などと願いを込め、次々と送り出した。

放流は「総合的な学習の時間」に取り組む環境教育の一環。地元有志でつくる「十王川を楽しむ会」が自然環境の大切さを知ってもらい、川に親しんでもらおうと協力している。

この日はあいにくの雨だったが、児童たちは元気良い体長4、5センチのヤマメを丁寧に清流に放った。

その後、学校で同会員や水産専門家がヤマメの生態や十王川について講話。児童たちは海に下ってサクラマスへ成長することや、数年前までサケが遡上(そじょう)していたことなどを学んだ。

初めての経験だったという山崎楓華さん(9)は「(感触が)ぷにぷにしていた。元気に戻ってきてほしい」と笑顔を見せた。

今後、児童たちは同会と十王川の水質検査や美化活動を行う予定。