公立中学の1学級当たりの上限定員を来年度以降、現行の40人から35人に順次減らす政府方針を受け、茨城県教育委員会は29日、来春の県立高付属中・中等教育学校計13校の入試で、1学級の上限を35人とし、募集学級数を変更しない考えを示した。今春の入試と同じ13校で23学級となった場合、募集定員総数は115人減る見通し。また男女別募集は廃止される。同日開かれた県立高等学校等入学者選抜方法協議会で、県教委が説明した。

県内には、県立高付属中や県立中等教育学校が13校ある。今春の入試では、1学級の上限を40人とし、募集定員は13校で計23学級、計920人だった。正式な募集定員は今後決まるものの、来春の入試では、1学級の上限が35人になることによって、13校で計115人減り計805人になる見通し。

また、これまで性別ごとに募集定員を設けていた男女別募集は、来春の入試から行わない。

例えば、県立水戸一高付属中の場合、募集定員は今春の入試で2学級計80人、男女別にそれぞれ40人程度だった。来春の入試では、2学級計70人となり、性別によらず純粋な成績で合否が決まる。

入学する生徒で性別の偏りが出る可能性がある一方、合否の公平性が担保されるといった見方もある。

県教委によると、男女別の募集については「ジェンダーフリーの観点からも検討は必要」「男女を問わず総合成績で合否判定をするべき」といった意見が受験に絡む小中学校から多くあった。このため、他の自治体の動向を踏まえ、廃止する結論に至ったという。

■県立高入試　来年2月26日

協議会では、入試日程案が了承され、県立高付属中・中等教育学校は入学者選抜検査が来年1月10日、合格発表が同22日。県立高は一般入学学力検査が来年2月26日、特色選抜等が同27日、追検査が3月6日、合格発表が同11日。