上妻さん監修音楽祭、10月開催 茨城・日立出身の世界的三味線奏者 伝統と革新の舞台に

茨城県日立市出身で世界的に活躍する三味線奏者、上妻宏光さん(51)初監修の音楽イベント「ひたち秋祭り」が10月、同市内で開かれる。和楽器の伝統と革新的な現代音楽を組み合わせる演出とともに、磯節など地元の芸能も披露する。3日、上妻さんが日立市役所を訪れ、舞台をアピールした。
上妻さんは幼少から父の影響で津軽三味線を始め、全国大会で複数回優勝した実力派。邦楽ロックバンドや各方面のアーティストらとの演奏活動のほか、欧米でのツアーも行った。
ひたち秋祭りは1991年から開始し今回33回目。全国各地の郷土芸能を招くとともに、市民ステージも演出してきた。
上妻さん監修の祭りは10月11、12日にJR日立駅前の日立シビックセンター(同市幸町1丁目)で開く。自身の演奏の他、和太鼓の世界的奏者、林英哲氏、和楽器三重奏の「みかげプロジェクト」などが登場する。磯節や石岡囃子(ばやし)といった郷土芸能もアーティストと競演。和楽器に触れる体験ワークショップも行う。
上妻さんはこの日、市役所の小川春樹市長を表敬訪問。監修のポイントとして、「伝統と革新のステージ」を掲げ、第一線で活躍するアーティストを招き、合同演奏も披露すると説明。「伝統の良いところを残しつつ、新しい切り口の舞台を提示したい。本物の音を体感でき、全国からも注目されるイベントを目指す。育ててもらった日立に恩返しできれば」と語った。