《長嶋茂雄さん死去》 好物は茨城・常陸大宮の「舟納豆」 「広めてくれた大恩人」しのぶ

「長嶋さんが好きな納豆はどれ?と、店を訪れる県外からのお客さんも多かった」
長嶋茂雄さんの好物だった納豆の商品を製造販売している「舟納豆」(茨城県常陸大宮市)の三次美知子社長(74)。訃報に接し、故人をしのんだ。
青大豆を使った大粒の「青仁一粒(せいじんいちりゅう)」が大のお気に入りだったという。長嶋さんが好むようになったきっかけは、読売巨人軍の選手だった、同県大洗町出身のデーブ大久保(本名・大久保博元)さん。デーブさんが同社の納豆のファンで、約30年前、当時監督だった長嶋さんにプレゼントした。
約10種類の同社の納豆を贈ったところ、「こんなおいしいものがあるのか」と青仁一粒を選び、夫人から直接電話で注文を受けたこともあった。
同社から毎年贈呈するようになり、長嶋さんからは「この度は誠に結構なるお品お送り戴(いただ)きまして、お心遣い深く感謝致(いた)します」と礼状が届いた。
訃報は朝、ネットニュースで知り、すぐに同商品の陳列ケースに「ご生前のご功績に敬意を表し、心よりご冥福をお祈りいたします」と掲げた。
「伝説的な人で雲の上の存在だったが、好きな納豆名を広めてくださった大恩人。まだまだ長生きしてほしかった」と、三次社長は悼んだ。