次の記事:男女トラブル仲裁の男性 包丁で胸刺され死亡 容疑で土木作業員の男逮捕 茨城県警竜ケ崎署 

ストーカー禁止命令 茨城県内過去最多71件 相談も高止まり 県警まとめ



ストーカー規制法に基づき、付きまといなどを禁じる「禁止命令」の件数は、茨城県内で2024年に前年比5件増の71件と過去最多だったことが5日、県警のまとめで分かった。同法違反での摘発は5件減の16件だった。1年間の相談件数は近年、400~500件ほどで高止まりの状態が続く。県警は引き続き、緊密な連携で事案に対応していくとしている。

17年に改正ストーカー規制法が施行され、事前の警告なしに禁止命令を出せるようになったことを受け、県警は禁止命令を積極的に運用している。発出件数は19年に初めて警告の数を上回り、この10年で5倍以上に増えた。

24年の規制法違反での摘発は、付きまといや面会要求などのストーカー行為が13件、禁止命令違反が3件だった。一方、ストーカー事案に関連する住居侵入や脅迫といった刑法犯などの摘発は26件で、前年より4件増えた。

一方、1年間に県警に寄せられたストーカー相談は47件減の446件。行為者との関係は交際相手(元交際相手含む)が175件で全体の約4割を占め、職場関係97件、友人・知人67件と続いた。相談者は女性86%、男性14%だった。

加害者に対し、県警は治療やカウンセリングを受けるよう働きかけているが、24年の禁止命令71件のうち、実際に受診したのは1件だった。24年5月からは禁止命令を受けた加害者に連絡し、近況を確認する取り組みも進めている。

県警人身安全少年課は「引き続き県警本部と署で緊密に連携して対応していく」としている。

ストーカー事案を巡っては、神奈川県川崎市で今年4月、ストーカー被害を訴えていた女性が元交際相手の自宅から遺体で見つかり、神奈川県警が一連の対応が適切だったか検証を進めている。事件を受け、警察庁は全国の警察に、被害者の安全確保を最優先に対応するよう指示した。



最近の記事

茨城の求人情報