茨城県大子町は9日、同町内大野で同日午前4時20分ごろ、近くに住む男性がクマらしき動物を目撃したと発表した。同町では1週間前にも、同県常陸太田市との境付近でツキノワグマが目撃されており、町は自宅や物置の戸締まり徹底と畑に農作物を放置しないなどの対策を呼び掛けている。

町農林課によると、男性は同町内大野の町道で犬の散歩中、クマらしき動物を目撃した。近くの川から道に出て、再び川方向へ戻っていったという。

町は関係機関とともに、通学路のパトロールを実施。猟友会と現地確認を行ったが、足跡などの痕跡は見つからなかった。

2日に両市町の境付近で目撃されたツキノワグマと色や形は似ているが、同一個体かどうかは不明。目撃された2地点は直線距離で約4.5～5キロ離れている。

町は公式ホームページやアプリなどで、山菜採りを含め外出の際は十分注意することや、目撃した場合は刺激せず近づかないように周知を図っている。加えて、自宅や物置などの戸締まり▽農作物を放置しない▽ゴミ箱などの管理徹底▽餌となる生ゴミなどの撤去-なども喚起している。