関東地方が梅雨入りする中、茨城県潮来市堀之内の二本松寺で、赤や紫、ピンク、青など色彩豊かなアジサイが咲き誇っている。早咲き品種のアジサイはすでに見頃を迎えており、園全体では六～七分咲き。高森良英住職は「今週末には遅咲きのアジサイも咲いて見頃になりそう。6月いっぱい楽しめそうだ」と話している。

二本松寺は「あじさいの杜(もり)」を併設し、約4万平方メートルの境内に、100種1万株のアジサイが植えられている。2008年からアジサイを植栽し、毎年5、6品種ずつ増やす。16年から「潮来あじさいまつり」を開催し、今年は30日まで開かれる。

定番の青系アジサイだけではなく、赤系の品種「ダンスパーティー」や「ダンスパーティーハッピー」、「レッドバロン」など、色彩豊かな迫力のあるアジサイが園内を彩る。「あじさいの杜」は、寺の裏山の斜面で、高低差があり、どの位置からでも見やすいのが特徴だ。

厚い雲に覆われた9日は大勢の参拝者や観光客が訪れ、斜面に咲く色とりどりのアジサイを熱心に写真に収めた。高森住職は「最近人気の『ハーモニー』や、花の上と下が白と赤の2層構造になる『天使のほっぺ』など珍しい花もある。アジサイは供養の意味もあるので、仏教の教えを感じながら花をめでてほしい」と語った。

午前9時からで、最終受け付けは午後4時。入山料400円(中学生以下無料)。駐車場150台無料。28日に「縁日」、28、29日に「浴衣デー」を開催する。和装着用者のみ本堂脇で入山券と引き換えで記念品をプレゼントする。問い合わせは二本松寺(電)0299(64)2263。