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ドラッグストア薬王堂 茨城県内1号店 13日、日立にオープン 関東へ出店攻勢

13日に県内1号店としてオープンする薬王堂日立大沼店(同社提供)
13日に県内1号店としてオープンする薬王堂日立大沼店(同社提供)


全国的に店舗数や販売額が増加し、茨城県内には約500店あるドラッグストア。業界各社がしのぎを削る中、東北に地盤を築く薬王堂(本社岩手県盛岡市)が茨城県に進出する。13日に県内1号店となる「日立大沼店」(同県日立市大沼町)をオープンさせ、関東への出店攻勢を仕掛ける。同社は「茨城に割って入っていける余地はある」と勝負を挑む。

同社は東北地方を中心に403店舗(2月期末現在)を展開している。県内では日立大沼店を初出店した後、今年中に数店舗の開店を予定している。

販売手法は、推奨販売を省き、「日常的に使う商品を低価格で提供する」というスタイル。これまで人口7000人ほどの小規模自治体に出店しても、経費を抑えつつ、来店頻度を増やす工夫で収益を上げてきた。

地元岩手の市町村の7割近くで出店数1位を誇り、関東では手始めに栃木県那須塩原市内のみで4月から4店舗を広げた。茨城県でも同様に、特定の地域に集中して出店する戦略を取る可能性がある。

日本チェーンドラッグストア協会の「2024年度版日本のドラッグストア実態調査」によると、全国の総店舗数は増加傾向で、380社、2万3723店(23年度比682店増)。総売上高も毎年伸びていて、10兆円を突破した。

経済産業省の商業動態統計速報によると、茨城県内の店舗は今年4月の速報値で493店。企業別では茨城新聞の調べで、ウエルシアグループが断トツの169店を誇り、次いでカワチ薬品81店、ツルハグループ59店。近年積極的な出店を進めるクスリのアオキは57店、コスモス薬品は35店。

全国では3月末現在でマツキヨ&ココカラカンパニーが計3499店で最多だが、県内ではマツモトキヨシグループ42店、ココカラファイングループ4店となっている。一方、ウエルシアホールディングス(HD)とツルハHDは12月に経営統合することが決まっている。統合により店舗数は5千を超え、売上高は2兆円規模となり、国内最大のドラッグストアチェーンが誕生する。

業界のこうした状況を受け、薬王堂の大倉淳店舗運営部長は「東北から出て成長を加速することが必要」と拡大路線を強調し、関東での店舗網づくりにまい進する。出店数を毎年増やし、30年2月までの5年間で現在から450店増やす計画だ。

茨城県への出店は、来年以降も続ける予定という。大倉部長は「茨城で出店を重ね、関東各地に拡大していきたい」と先を見据える。



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