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茨城県、医師偏在是正に重点 総数は36年充足見込み

茨城県庁=水戸市笠原町
茨城県庁=水戸市笠原町


茨城県は13日、新たな医師確保の方向性として、医師不足解消から偏在是正に重点を移す考えを示した。厚生労働省の推計で県全体で必要な医師数が充足される見込みになったため。今後は地域や診療科で偏る医師数の是正に、より力を入れる。同日開かれた県議会未来を拓(ひら)く新たな茨城づくり調査特別委員会(半村登委員長)で、県保健医療部などが明らかにした。

医師の充足度合いを表す厚生労働省の医師偏在指標によると、2022年は全国平均255.0に対し、茨城県は193.6で全国43位。人口や診療需要に対し適正な医師数を確保できていない「医師少数県」とされている。

一方、同省の将来推計によると、36年時点の県内医師数は7697人。同時点で確保が必要な医師は7681人とされることから、県全体で11年後には、必要な医師数が充足される見込みだ。

これを受け、県は計画に基づいて進めてきた医師の総数確保から、2次・3次医療圏の地域偏在是正に重点を移す。外科など若手医師が選択しにくい診療科についても、同じく偏在是正にシフトする。

具体的には、県内に9年間従事し、うち医師不足地域に4年半以上勤務すれば、貸与した修学資金の返還を全額免除する県の地域枠制度について見直し、医師不足地域で医療の質を向上させる。

診療科については、大学に医師派遣を要望する県地域医療対策協議会が、各医療機関の役割を考慮して配置先を調整し、偏在を是正する。地域枠は維持して医師を確保し、中核病院の機能維持を図る。

同調査特別委は「新しい安心安全」をテーマに、医師を含む医療人材確保や医療提供体制の整備について議論した。



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