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坂東市職員を収賄容疑で逮捕 市発注の下水道工事巡り業者に便宜 謝礼に現金や軽乗用車受け取る 茨城県警【更新】

逮捕された男が謝礼として受け取っていた軽乗用車=16日午後4時20分ごろ、県警境署
逮捕された男が謝礼として受け取っていた軽乗用車=16日午後4時20分ごろ、県警境署


茨城県坂東市が発注する下水道工事を受注できるよう便宜を図った見返りに、水道工事会社から現金や軽乗用車を受け取ったとして、県警境署と県警捜査2課は16日、収賄の疑いで、同市、市道路建設課主査の男(52)を逮捕した。県警は認否を明らかにしていない。同課は男が金に困っていたとみて、現金などの授受までの詳しい経緯や動機を調べている。

逮捕容疑は、市下水道課公務係主査として勤務していた2023年6月ごろから24年12月ごろまでの間、下水道管の敷設や管路の腐食調査といった市が発注する随意契約工事に関し、市内の水道工事会社が受注できるよう見積もり業者に選定したり、見積もり合わせに参加する他の業者名や設計金額などを教えたりした謝礼として、同社取締役の男性(69)らから現金3万円や軽乗用車1台、温水洗浄便座1台など(計27万2100円相当)の賄賂を受け取った疑い。

便宜を受けた会社の男性取締役と、長男で代表取締役の男性(45)の親子2人について、県警は贈賄の疑いで任意で捜査している。

逮捕された男は当時、下水道工事の設計や施工・監督のほか、見積もり合わせの業者選定、設計金額の設定などの業務を担当。県警は随意契約が可能な130万円以下の工事について、男が設計金額などを十数回にわたって会社側に伝えていたとみている。

受け取った軽乗用車は元々、会社側が所有しており、男の家族が使用。この車の名義変更や修理費用に加え、自宅で使う温水洗浄便座の交換・取り付け工事費用も男性取締役らに負担させていたとみられる。

男は技術職として10年に市役所に入庁後、17年まで下水道課に勤務。道路課を経て21年から今年3月まで再び下水道課勤務となり、通算10年以上、市の下水道事業に携わっていたという。

県警が収賄事件を摘発するのは21年の同県小美玉市の贈収賄事件以来、4年ぶり。



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