次の記事:部下の男性に暴行、死亡させる 容疑で上司2人逮捕 懇親会でトラブルか 茨城県警【まとめ】 

埴輪32点、古代感じて 常陽史料館で企画展 古墳壁画の実寸大写真も 茨城・水戸

動物や人、円筒などさまざまな形の埴輪が並ぶ会場=水戸市備前町
動物や人、円筒などさまざまな形の埴輪が並ぶ会場=水戸市備前町


茨城県内で出土した埴輪(はにわ)や古墳にスポットを当てた企画展「はにわ-深い眠りからさめた埴輪たち-」が、同県水戸市備前町の常陽史料館で開かれている。犬や鹿、人、家などがかたどられたさまざまな埴輪32点のほか、同県ひたちなか市にある国史跡「虎塚古墳」壁画の実寸大写真パネルなどが展示されている。8月30日まで。

会場に展示されている埴輪は大部分が実物。親しみやすいようにと、猿や魚、ムササビなど動物の形をしたものが多く並べられている。関東地方では珍しいという、富士見塚古墳(同県かすみがうら市)の舟が描かれた円筒埴輪やひたちなか市の「乳飲み児(ご)を抱く埴輪」、家形埴輪と当時の暮らしをうかがえるものもある。

同館学芸員、大曽根麻希子さん(54)は「埴輪になっている動物たちは、人々の身近にいたもの。人形埴輪もよく見るとそれぞれ顔が違って面白い」と説明する。

埴輪の生産と供給に注目した展示は、材料となる粘土の採取から焼成、運搬までをイラストを用いて解説している。同市の国史跡「馬渡埴輪製作遺跡」で見つかった馬形埴輪の隣には、西大塚古墳群(同県日立市)で出土した馬具が並び、造形を見比べることができる。

古墳を擬人化したキャラクターのコーナーも設けている。古墳をカジュアルに楽しむがモットーの「古墳にコーフン協会」茨城支部長、ヨスミナミさんが描いたキャラクター8人と、そのモチーフとなった県内の古墳をパネルで紹介する。

会場を訪れた水戸市の主婦(60)は「どんな思いを込めて作ったのか想像しながら見た。古代の人とつながる感覚がした」と見入っていた。

大曽根さんは「県外の珍しい埴輪もある。埴輪が好きな人やキャラクターが好きな人など、いろいろな人に来てほしい」とアピールした。

開館時間は午前10時~午後5時。毎週日、月曜と8月13~16日休館。



最近の記事

茨城の求人情報