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夏至の田植え、豊作願う 6年ぶり早乙女姿 茨城・大子

夏至の日の「中田植」で、神田に苗を植える早乙女=大子町下野宮
夏至の日の「中田植」で、神田に苗を植える早乙女=大子町下野宮


夏至に田植えをして豊作などを願う近津(ちかつ)神社(茨城県大子町下野宮)の御田植祭「中田植(ちゅうだうえ)」が21日開かれ、神饌(しんせん)田や境内は地域住民や大勢の見物客でにぎわった。襦袢(じゅばん)に襷(たすき)、もんぺ姿の早乙女(さおとめ)15人による田植えは6年ぶり。早乙女たちは横一列になって苗を植え、見物客の注目を浴びた。

中田植は1191(建久2)年から800年以上続く伝統行事。中田植保存会などによると、手植えの時代は夏至を目標に田植えを済ませ、神社に参拝して田の神に感謝する日だったという。同町下野宮の4地区が交代で早乙女を出して祭りを運営してきたが、2020年以降のコロナ禍などが影響し、神事と簡素化した田植えを余儀なくされていた。

今年は竹灯籠で境内をともす前夜祭も再開。この日は餅入りの早苗饗(さなぶり)汁が来場者に振る舞われた。

同保存会の益子光洋会長(52)は「本来の姿でできて、うれしい限り。多くの人が見に来て楽しんでくれた。地元の誇りを伝えていきたい」と笑顔を見せた。早乙女を務めた山本春美さん(65)は「当事者と地域住民、見学者が一体になれた。この伝統を残してほしい」と話した。



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