夢に突き進む姿見て 映画「この夏の星を見る」試写会 茨城・土浦三高モデル 出演者2人があいさつ

茨城県立土浦三高(同県土浦市大岩田)で行われる天体観測の催しがモデルとなった小説「この夏の星を見る」(KADOKAWA)が映画化された。完成披露試写会が22日、同市上高津のシネマサンシャイン土浦であり、主人公の天文部仲間役を演じた出演者2人が舞台あいさつし、「目標や夢に突き進む生徒の姿を見てほしい」と呼びかけた。
原作は直木賞作家、辻村深月さんの小説。コロナ禍で青春を奪われた茨城県の「砂浦三高」生徒が、自作の望遠鏡で指定された天体を見つけて得点を競う催し「スターキャッチコンテスト」開催を決意。オンラインで東京と長崎の中高生が出会い、同じ夜空を見上げてつながる群像劇だ。
県内でのロケは、同校や霞ケ浦平和記念公園(阿見町)、プラトーさとみ(常陸太田市)など計8カ所で行われた。
試写会には同校生徒を含む約80人が参加し、上映が終わると大きな拍手が起こった。その後の舞台あいさつに出演者の水沢林太郎さんと河村花さんが登場し、茨城県での撮影秘話や映画への思いを語った。
水沢さんは「モデルになった学校での撮影は多くのヒントを得ることができ、助かった。望遠鏡を作った時は学生時代に戻ったようで楽しかった」と笑顔。河村さんも「夢を真っすぐ追いかける姿に私自身勇気をもらった。見た人の背中を押せたら」と述べた。
映画は7月4日から全国公開。県内はユナイテッドシネマ水戸(水戸市)、MOVIXつくば(つくば市)など8カ所で鑑賞できる。
原作の舞台で、同校科学部3年の浜村聖空さんは「自分たちの活動が映画となり、全国の人に見てもらえることは誇らしい」と喜んだ。