「行方を世界に発信」 モンドセレクション金賞に3商品 地元の洋菓子店 茨城

2024年にオープンした洋菓子店「なめがた米こバウムクーヘン」(茨城県行方市玉造甲)が、世界的な食品コンテスト「モンドセレクション」にバウムクーヘン4商品を初出品し、金賞に3商品、ノミニー賞に1商品が選ばれた。深作秀喜代表は「1次審査を通過しただけでもありがたいのに、金賞を三つも頂き本当にうれしい。なめがた(行方)を世界に発信していきたい」と笑顔を見せた。
〝食のオリンピック〟ともいわれるモンドセレクションは、1961年にベルギーで創設された。本年度から評価基準などが一新され、食味、食感、後味と余韻、ラベルのデザインなど最大25項目について審査した。また、これまでの「銀賞」や「銅賞」を廃止し、新たに「ノミニー賞」が導入された。
金賞に輝いたのは、レンコン味▽プレーン味(ソフトタイプ)▽コマツナ味の3商品、ノミニー賞にはプレーン味(ハードタイプ)が輝いた。金賞は100点満点中80点以上、ノミニー賞は70点以上が必要で、レンコン味は最上位となる「最高金賞」まで、あと1.4点と迫った。
4商品は、昨年秋に在日ベルギー大使館(東京都千代田区)で行われた1次審査を通過し、最終審査にノミネートされた。今年の最終審査開催地であるチェコ共和国で、ミシュラン・スターシェフやマスターコック・ベルギーの会員、有名パティシエらが厳正に評価した。同店には3月下旬に審査結果がメールで届き、5月26日に現地で授賞式が行われた。
レンコン味のバウムクーヘンについて、審査員からは「甘いシロップのような香りに、上品なバニラのような香味が深みを加えている。心地よく親しみやすい香りである。レンコンの風味も明確に感じられる」と高評価のコメントが寄せられた。
深作代表は「商品名に『なめがた』が入っているので、行方が世界に知られる機会になったのは大きい。名前に恥じない商品をこれからも作り、地域貢献につながるよう頑張りたい」と前を見据えた。