教員復帰の研修地拡大 本年度5カ所 なり手不足解消図る 茨城県教委

茨城県教育委員会は27日、教員免許があっても教壇に立ったことがない人や教職から長期間離れた人を対象とした「教員再チャレンジ研修会」を本年度から拡充すると発表した。これまでは水戸市と土浦市で開催してきたが、行方市や日立市、筑西市を追加し、教員不足解消などにつなげる。
研修会は2022年度から始まり、今年で4年目。県教委の関係者らが講師を務め、現在の学校教育や失効した免許状の再授与手続きの方法、講師としての勤務体系や教員選考試験についてなど幅広い内容を説明する。教員として働くことへの不安を払拭するとともに、常勤・非常勤講師だけでなく教諭も目指してもらえるよう働きかける。
研修会は昨年度、水戸会場と土浦会場でそれぞれ2回ずつ計4回実施。参加した83人のうち、研修会終了後に32人が講師登録を行った。
本年度は、鹿行、県北、県西、県南生涯学習センターと県庁でそれぞれ1回ずつ計5回実施する予定。参加が難しい人向けには研修会の録画映像をオンデマンド配信する(要事前申請)。また、研修会終了後には講師登録会や個別相談会も行う。
受講対象者は、教員免許状を所有していて教職経験がない▽過去に教職についていたが退職して教職から離れている▽その他(教員免許状所有者に限る)-のいずれかに該当する人。
同日の定例記者会見で柳橋常喜教育長は「(開催)場所を分け、教職の免許を持っている人や教職経験者の掘り起こしを行っていきたい」と述べた。
研修会への申し込みはいばらき電子申請・届出サービスで受け付ける。日程や詳細は県教委ホームページで案内している。第1回は8月23日、鹿行生涯学習センター(行方市)で実施予定。