海開き前に水難訓練 ライフセーバーや消防 茨城・ひたちなか

7月19日の海開きを前に、地元消防と海保、警察、ライフセーバーの合同による水難救助合同訓練が30日、海水浴場となる茨城県ひたちなか市の阿字ケ浦海岸で行われた。ひたちなか・東海広域事務組合消防本部が関係機関、企業に呼びかけて実施。同本部の消防隊員約30人を中心に茨城海上保安部、県警ひたちなか警察署、ライフセーバーを擁する会社のフロム常陸(水戸市)の計45人が参加した。
訓練は離岸流で遊泳中の9人が流されたと想定し、情報共有を図りながら、通報や救助、救急搬送に対処する流れを確認した。ライフセーバーが波打ち際から約100メートル沖の海で溺れる遊泳客を発見したとして、通報と同時に独自に救助に乗り出した。続いて神敷台消防署の隊員らが到着し、状況を把握。さらに消防本部から駆け付けた指揮隊が司令塔となり、海保や警察と情報共有しながら、水上オートバイを使った救助、搬送先病院の確保などを行った。
要救助者のうち1人が水中に沈んだと想定。潜水士3人が水深約8メートルまで潜り、要救助者に見立てた人形を見つけ、救助艇に乗せて岸まで運んだ。統括的な役割を担った神敷台消防署の大内賢一署長は「要救助者の救出という目標に向け、情報をしっかり伝達し、共有し合うことが大事。今後もこういう訓練を強化していきたい」と話した。