大の里 西の横綱 名古屋場所番付 「やっと実感」

日本相撲協会は30日、大相撲名古屋場所(7月13日初日・IGアリーナ)の新番付を発表し、第75代横綱に昇進した二所ノ関部屋(茨城県阿見町)の大の里(25)=本名中村泰輝、石川県出身=は西に就いた。大の里は愛知県安城市池浦町の二所ノ関部屋宿舎で会見に臨み「朝起きて番付表を見て、やっと横綱になったと実感が湧いた」と引き締まった表情で語った。
大の里は5月の夏場所で2場所連続4度目の優勝を果たして横綱昇進を決めた。名古屋場所はことしから新会場のIGアリーナ(名古屋市北区)で開かれ、大の里は3場所連続制覇に挑む。「新会場なので、それ(優勝)に向けて頑張る」と抱負を述べた。
日本出身の新横綱は、師匠の稀勢の里(現二所ノ関親方)以来8年ぶり。師匠は新横綱として臨んだ2017年春場所で優勝を果たしており、大の里は「みんなが(新横綱優勝を)やっているわけではない。親方に近づけるようにしたい」と力を込めた。
過去2度の名古屋場所は幕下で4勝3敗、関脇で9勝6敗と苦戦した。「成績が良ければ強くなったと実感できる」と、前向きに話した。
■新横綱大の里 V狙う 3連覇へ「満足せずやる」
大相撲名古屋場所の番付が発表され西の横綱に座った大の里。記者会見では引き締まった表情で、横綱として初めてとなる場所へ意気込みなどを語った。
-番付表の横綱という文字を見て
新横綱としていろいろな行事をこなしたけど、まだ番付には載ってはいなかった。朝起きて番付表を見て、やっと横綱になったと実感が湧いた。
-29日は地元で祝賀パレードがあった
横綱になってから初めて(石川県)津幡町に行った。「おめでとう」「横綱」と言葉をかけてもらった。本当に小さい町だが、たくさんの人が集まってくれて本当にうれしかった。
-6月は行事が多く忙しかった
あっという間に終わった。お祝いは昨日(29日)で終わり。次の名古屋場所に向け、この2週間で仕上げる。
-昇進後、横綱像を問われ「自分なりに考え、追求する」と話していたが、その後どうか
そこはまだ分からない。深くは考え過ぎず、自分を貫いてやっていきたい。
-名古屋場所は3連覇が懸かる
名古屋は今までいい思い出がない。新会場なので、それ(優勝)に向けて頑張る。
-過去の名古屋は悔しい思いをした
あまり良くない場所だった。だからこそ成績が良ければ強くなったと実感できる。昨年は夏場所で優勝して少し満足していた部分があった。それが初日、2日目と連敗した。振り返ると優勝した次の場所は駄目な場所が続いた。今年は春、夏と優勝して横綱決めたが、満足せずにしっかりとやる。
-師匠の稀勢の里(現二所ノ関親方)、その上の師匠隆の里は新横綱の場所で優勝した
高校生の時、親方が春場所で優勝したのを見た。みんながやっているわけではない。親方に近づけるようにしたい。