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メルスタに再生エネ供給 新電力、常陽GE、鹿島FC連携 茨城

メルカリスタジアムへのグリーンエネルギー供給を発表した(左から)常陽銀行の秋野哲也頭取、TGオクトパスエナジーの中村肇社長、鹿島アントラーズFCの小泉文明社長=鹿嶋市神向寺
メルカリスタジアムへのグリーンエネルギー供給を発表した(左から)常陽銀行の秋野哲也頭取、TGオクトパスエナジーの中村肇社長、鹿島アントラーズFCの小泉文明社長=鹿嶋市神向寺


新電力会社「TGオクトパスエナジー」(東京)は1日、サッカーJリーグ1部(J1)鹿島アントラーズFCのホームスタジアム・メルカリスタジアム(茨城県立カシマサッカースタジアム)に、グリーンエネルギーの供給を始めた。常陽銀行(同県水戸市)のグループ会社・常陽グリーンエナジー(GE、同市)、鹿島FCとの3社連携で「エネルギーの地産地消」を進める。

同日から、ほぼ県内で生み出した電力を鹿島FCの本拠地である同スタジアムのほか、鹿島のクラブハウスやアカデミーハウス、つくばアカデデミーセンター、選手寮「雄飛寮」に供給する。5施設の使用電力は約3メガワットで、うち8割を同スタジアムが占める。

この電力は、常陽GEが同県鹿嶋市内で開発した再生可能エネルギー電源を含んでおり、地域資源を使った脱炭素の取り組みの一環。太陽光発電の普及に伴い、発電所から需要地まで送る上で系統混雑が深刻化し、電力が無駄になっているため、地産地消が注目されている。

同日、同市神向寺の同スタジアムで関係3社による会見が開かれた。鹿島FCの小泉文明社長は「エネルギーを地域で育てるのは大きな価値がある。循環型のエコシステムというのが新しいポイント」と話した。

常陽GEは鹿嶋市内などに保有する太陽光発電所から電力を供給し、今年末までに約1.9メガワット供給する予定。来夏には全量分の供給を目指す。常陽銀行の秋野哲也頭取は将来的に供給先が増えると見据え、「地域の再生可能エネルギーをどんどん開発していきたい」と強調した。

スタジアムの夜の試合では水力の電力を使うなど、TGオクトパスエナジーが過不足分を調整する。同社の中村肇社長は「普及は利用者のニーズになっているうえ、地域の活性化にもつながる」と強調した。

オクトパスエナジーは2016年に英国でエネルギー小売業を始め、8カ国で事業を展開。21年に東京ガスとの合弁会社TGオクトパスエナジーを設立し、全国で40万件超に電力を販売している。



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