「大きなアユに育って」 児童生徒が放流体験 大子・久慈川 茨城

茨城県大子町頃藤の久慈川で2日、地元の県立大子特別支援学校と町立上小川小の児童生徒がアユの放流を体験した。水害防止に向け、築堤工事を進めている東亜建設工業東京支店が社会貢献活動として主催し、久慈川漁協が協力した。
放流したアユは体長が約12~15センチ。同特別支援学校は児童生徒計39人が参加し、歓声を上げた。砂地に敷くことで車いすなどの移動が容易になる「モビマット」を利用し、車いす利用の子どもたちも川面に近づいてアユを放った。
同小は全校児童36人が参加。アユの生態や久慈川を含む町の豊かな自然や観光、堤防の必要性などを関係者から学んだ上で、川に送り出した。
同特別支援学校の江幡覚校長は「自然豊かな大子町で、体験活動がまた一つ増えて良かった」と目を細めた。同小4年の石井善己さんは「放流体験ができて、とてもうれしい。大きなアユに育ってほしい」と声を弾ませた。
同社の大迫誠吾久慈川作業所長は「久慈川をこれまで以上に身近に感じ、工事にも興味を持ってもらいたい」と話した。