初夏の訪れ告げる ハンゲショウ見頃 茨城・那珂

おしろいを塗ったように葉が白く色づくドクダミ科の多年草「ハンゲショウ」が、茨城県那珂市東木倉の清水洞の上公園で見頃を迎えている。葉の白さが木陰で一層際立ち、涼しげな装いで初夏の訪れを告げている。
付け根から白く染まった葉と緑色の葉が混在し、房状の花が控えめに咲く。葉の変色は受粉を担う虫を誘う戦略とされ、花の時期が終わると緑色に戻る。公園を管理する地元住民が9年前に3株を植え、今では園内の石階段に沿って6平方メートルほど生い茂る。
名前の由来はさまざま。夏至から11日後で旧暦の初夏に当たる「半夏生」に咲くことや、葉の表面だけ白くなる「半化粧」に由来するとの説もある。手入れをする同市、江幡澄夫さん(92)は「白さに夏を感じる。季語なので趣味の俳句でたくさん詠んでいる」とほほ笑む。