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生徒が万博でデジタル作品披露 茨城県立IT未来高 19、20日 非接触マウス、英語ゲーム

大阪・関西万博のデジタル学園祭に出場する県立IT未来高の生徒たち=笠間市大田町
大阪・関西万博のデジタル学園祭に出場する県立IT未来高の生徒たち=笠間市大田町


茨城県立IT未来高(同県笠間市大田町、辻武伺校長)の生徒8人が大阪・関西万博の会場で19、20日に行われるデジタル学園祭2025に出場する。情報技術(IT)を駆使して開発したバーチャルマウスや英語発音を評価するゲームなど、生活や学習を支えるシステム、ツールを披露するとともに、世界中の人々と交流を図る。同県立水戸工高からも1チームが出場する。

同学園祭は若い世代によるデジタル技術を活用した創造的な取り組みを発信することなどを目的とする。県立IT未来高の4組はそれぞれ会場にブースを構え、パソコンやパネルを使い来場者に研究成果を説明する。展示総ブース数は約150。

出場するのはいずれも3年の長島昇平さん(17)と大庭悠希さん(17)をはじめ、同じく河内伶奈さん(17)と神戸華璃さん(17)、鈴木杏奈さん(17)、谷内穂香さん(17)のチーム、いずれも2年の額賀涼さん(17)と篠原寬助さん(16)のチーム。

長島さんが開発したバーチャルマウスは、ウェブカメラと指の動きのみでパソコンを操作する仕組み。コロナ禍で共有パソコンのマウスなどが使用するたびに消毒されていた。非接触にすれば消毒せずに済むと考えたことが制作の動機。

河内さんらによるゲームは、英語の勉強を長く続けるきっかけにすることを目的に、発音評価とロールプレーイングゲームの要素を組み合わせた。プレーヤーは魔法使いとして英語で魔法を詠唱。発音の正しさに応じたダメージを敵に与える。

教育や部活動などで培った力で制作した、デジタル技術を活用した作品を発表するデジタル学園祭「全国情報教育コンテスト」の昨年11月大会で長島さんが入賞。ほかの3組は今年3月の大会でファイナリストとなり、万博大会への出場を決めた。

生徒たちは情報システム部などに所属し、部活動として開発や研究に取り組んできた。顧問の寺阪怜二教諭(37)は「やりたいことを力を付けてやっていける学校で、ちょうど一つの形になった」と成果に触れた。阿南統久教諭(50)は「学校をつくった時に大きな舞台で発表してもらうことを目標とした。対外的な成果を出せた。今までやってきたことは間違っていなかった」と活動を振り返った。

大舞台を前に鈴木さんは「世界から人が集まる。異文化交流をしてみたい」と期待し、長島さんは「(システムに)触れてフィーリングで分かってもらいたい。学校を知ってもらう機会になる」と話した。辻校長は「開校3年目でこれだけの実績を築けたことは素晴らしい。好きなことをやることは成長につながる。先生方もサポートしていくので学校をリードしていってほしい」と生徒たちをたたえた。



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