五霞女子高生殺害 発生から22年 茨城県警、埼玉・草加で情報呼びかけ


茨城県五霞町で2003年7月、都内に住む都立高1年、佐藤麻衣さん=当時(15)=が遺体で発見された殺人・死体遺棄事件の発生から9日で22年になるのを前に、県警は6日、佐藤さんが最後に目撃された埼玉県草加市の瀬崎浅間神社周辺で情報提供を呼びかけた。事件解決のため、支援団体は2日から、有力な情報に支払う謝礼金を県警史上最高額の最大1000万円に引き上げている。
佐藤さんは同年7月6日夜、同神社の夏祭り会場付近で目撃されたのを最後に行方不明となった。3日後の朝、五霞町川妻の用水路で他殺体で発見され、死因は首を圧迫されたことによる窒息死だった。
会場付近のコンビニで撮影された防犯カメラ映像では、上下黒の服装で肩にかばんをかけ、携帯電話で通話している様子が見られる。同日午後9時過ぎ、会場から1人で歩いて行く姿が目撃されているが、その後の足取りは分かってない。
この日の呼びかけは、同神社の夏祭りに合わせて実施。県警捜査1課と境署の警察官と県警察学校の初任科生合わせて40人以上が、来場者や神社近くの東武伊勢崎線谷塚駅の利用者に情報提供を求めた。
佐藤さんの顔写真や事件の概要などが書かれたチラシとウェットティッシュ千組を配布。同駅にはモニターを設置し、当時の防犯カメラ映像を流した。
これまでの情報提供は111件。支援団体はさらなる有力な情報を求め、2日から1年間、解決に結び付く情報の提供者への謝礼を県警史上最高額の最大1千万円とした。
通行人の女性(51)は「当時(自分の)子どもが小さく、心配だった。早く見つかってほしい」と声を落とした。
山田真幸捜査1課長は「犯人の逃げ得は許さない。遺族も無念に感じている。ささいな情報でも提供してほしい」と訴えた。情報提供はフリーダイヤル(0120)006475。