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豊田さん(茨城町)メロン最優秀 県品評会 挑戦3度目 土作りと温度管理工夫

茨城町の小林宣夫町長(右)にメロン品評会の最優秀賞受賞を報告した豊田大介さん=同町役場
茨城町の小林宣夫町長(右)にメロン品評会の最優秀賞受賞を報告した豊田大介さん=同町役場


茨城県産メロンの品評会「KING&QUEENコンテスト2025」の県オリジナル品種「イバラキング」部門で、同県茨城町の豊田大介さん(43)が最優秀の「ゴールドマイスター賞」に輝いた。土作りと温度管理に工夫を凝らし、3回目の挑戦で見事、頂点をつかんだ。豊田さんは「茨城町のメロンが評価されて感無量。目標にしてきたので本当にうれしい」と喜びをかみしめる。同町の小林宣夫町長も「町産メロンのブランド力向上につながる。町にとっても大きな快挙」と称賛している。

豊田さんは30歳の時に父親の元で就農し、現在は独立して7年目を迎える。約1ヘクタールの広大な土地で緑肉のイバラキング、オトメのほか、赤肉のレノンなどの品種を育てる。

品評会はイバラキングと赤肉の2部門で実施。1次・最終審査があり、メロン表面のネットの張り具合など見た目の美しさをはじめ、香りや甘み、食感などが総合的に評価される。

豊田さんは品評会が始まった2023年から出品を続けてきた。懸命の努力が実を結んだ最優秀賞に「びっくりして信じられない気持ち」と話す。

前回最高賞を獲得した生産者の作品に感動し、「自分もこんなメロンを作りたい」と目標に掲げてきた。

最初の数年間は全く育たず「苦労の連続」。地道に研究を続け、数年かけて軌道に乗せた。

栽培のこだわりは土作りと温度管理。メロンは土壌に敏感な果物とされる。

甘みやうまみ、おいしさの源となる土作りには「人一倍気を使う」。通常は数年置きの悪い菌を減らす太陽熱消毒を毎年行う。良い菌を増やすため、土中の微生物を意識し、米ぬかなどを使った堆肥を作る。

加えて、網目や形状など美しい見た目に仕上げるには温度管理が大切。ハウス内の温度はスマホのアプリで常時把握し、入念に換気と水分をコントロールする。「小まめにしっかりと。徹底した管理が重要」と、メロンに最適な環境を生み出す。次年度に向けて収穫後の土壌消毒も念入りに行っている。

町役場で報告を受けた小林町長は「茨城町のメロンの評価を高めてくれた。感謝とともに、とても誇らしく思う」とたたえた。

「作るのが難しいからこそ面白い」と豊田さん。次のコンテストに向け「連覇を目指し頑張る。赤肉部門にも挑戦してみたい」と意欲を示すとともに、「もっともっと精進して、多くの人に喜んでもらえるおいしいメロンを作っていきたい」と笑顔で語った。



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