選定療養費 保護者に補助 茨城県立水戸一高・付属中 PTA会費活用

緊急性のない救急搬送患者から追加料金の「選定療養費」を徴収する茨城県主導の制度を巡り、県立水戸一高・付属中(御厩祐司校長)は、教員らが救急車を呼び徴収対象となった際、保護者の支払額分を全額補助する制度を始めた。PTA会費を活用する。県によると、県内で学校が独自に補助制度を創設するのは初めて。
同校によると、授業中など学校の管理下で生徒がけがや病気となり、学校現場の判断で救急車を呼んだ場合が該当。部活動の大会や校外学習などの校外活動も学校管理下であれば対象に含む。保護者から提出された選定療養費の領収書を踏まえ、後日返却する。本年度はPTA予算の予備費で対応し、来年度以降は適切な予算上の位置付けを検討する方針。
県内では学校現場が救急車を要請し、徴収されるケースが発生。要請の判断に関し、校内で懸念の声が上がっていた。御厩校長は「PTAの協力に感謝している。子どもたちの命を最優先に考え、要請にためらいがないようにしたい」と話している。