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個性輝く現代陶芸ずらり 作家16人、独自表現を追求 企画展、12日開幕 茨城・笠間

独自の釉薬でさびやコケを表現した自身の作品を紹介する波部圭亮さん=笠間市笠間
独自の釉薬でさびやコケを表現した自身の作品を紹介する波部圭亮さん=笠間市笠間


個性あふれる作家の作品を集め、現代陶芸シーンの今を映し出す企画展「ザ・ヘッドライナーズ 爆誕!セラミック・スーパーノヴァ」が12日、茨城県笠間市笠間の県陶芸美術館で開幕する。テディベアの陶製オブジェや、ガラスと磁器を組み合わせたオブジェ、釉薬(ゆうやく)が支柱のように磁器をつなぐ作品、粘土を水で溶いた泥漿(でいしょう)を絞り出す手法「イッチン」で色の濃淡や繊細な模様を描き出した器など、独自の表現を追求する全国各地の作家16人の作品約110点が展示されている。

同展は昨秋に続き2回目の開催。ヘッドライナーは音楽フェスなどの主役級アーティストのことを指す。陶芸の世界をフェスになぞらえ、今輝きを放つ「超新星(スーパーノヴァ)」の作家などを紹介する。並べられた作品の種類も食器や花器、オブジェ、タイルなど多様だ。

東京都内に工房を構える波部圭亮さん(37)は、さびやコケの質感を独自の釉薬で表したテディベアのオブジェ「熊人形金粉染付置物」などを出品。「廃墟や遺跡が好きで、長い時間の経過にロマンを感じる」と言い、ほかにもカメラやマスコットなど現代的なモチーフと釉薬の表現を掛け合わせた作品を並べる。

市内で活動する金森絵美さん(34)は、切り出した粘土のひもをねじり、手びねりのように積み上げて成形する作風で、ニットのような軽やかさを感じさせる器やオブジェを展示している。

同館学芸員の岩井基生さん(44)は「どれも唯一無二の作品。作家の個性が輝く作品を、それぞれの感性で楽しんで」と話す。

同展は11月30日まで。午前9時半から午後5時、月曜休館。会期中、作家によるワークショップやギャラリートークを行う。



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