消防の後方支援訓練 約70人、大規模災害想定 茨城・古河

大規模災害の被災地へ派遣される緊急消防援助隊を支援する合同訓練が8日、茨城県古河市前林の共和電設とねミドリ館で行われた。茨城西南広域消防本部(古河市中田)をはじめ、県内の土浦市や取手市、つくば市、筑西広域、常総地方広域、稲敷広域の消防本部や水戸市消防局などから約70人が参加した。
茨城西南によると、ほかの消防本部と連携して後方支援の訓練を行うのは初めて。訓練は、栃木県の記録的な豪雨で河川が氾濫。山岳地域で大規模な土砂災害が発生したとの想定で行った。参加者には訓練のシナリオを明かされず、リーダー役の隊員に指示を求めたり、初対面の隊員と相談したりしながら、現場から戻った隊員を除染・洗浄する「デコンエリア」や、エアテントを張って造る「就寝エリア」「給食エリア」「トイレエリア」の設営を一つ一つ確認していった。
今回の合同訓練は今年2月に山林火災が起きた岩手県大船渡市への派遣がきっかけ。現場での教訓を今後の活動に生かそうと、近隣の消防本部と合同で行うことにした。茨城西南の篠崎雅志消防救助課長は「訓練を重ね、同じ方向に向かって動けるようにしたい」と話した。