次の記事:腹部に刺し傷 河内の住宅に腐敗した男性遺体 茨城【更新】 

月や太陽、幻想的に 絵画や陶器、書58点 筑西で企画展 茨城

夏季企画展に展示された小峰尚さんの「神の視座-宇宙モデル-」=筑西市丙
夏季企画展に展示された小峰尚さんの「神の視座-宇宙モデル-」=筑西市丙


茨城県筑西市丙のしもだて美術館の夏季企画展「しもだて美術館の小宇宙 所蔵品で紡ぐ天体の物語」が12日、同館で開幕した。月や太陽、星にちなんだ絵画や陶器、書など58点がそろい、宇宙航空研究開発機構(JAXA)から提供を受けた写真を展示して幻想的な世界を演出している。

出品作家はいずれも洋画家の森田茂さんや早川義孝さん、皮革工芸家の大久保婦久子さん、書家の浅香鉄心さんら12人。同展はJAXAとの特別企画の展示に始まり、星、太陽、月に分けた章立てで構成されている。

特別企画で目を引くのは、陶芸家の小峰尚さんが制作したオブジェ「神の視座-宇宙モデル-」で、小惑星や星を内包した宇宙空間を表現している。展示室の壁面には、国際宇宙ステーション(ISS)から撮影された月やオリオン座、オーロラなどの写真10点が並ぶ。

縄文芸術を主題とした作品を残した大久保さんの「薄暮」からは、月の滴を水がめに集める乙女の物語が見て取れる。早川さんの「太陽祭の詩」は、夕暮れ時に港や灯台の輪郭が赤く染まった景色が郷愁を思い起こさせる。森田氏に師事した洋画家、飯泉俊夫さんの「月明(はにわ・鷹匠)」は、生涯の主題としているはにわを月と共に描いた神秘的な作品だ。

同館の学芸員、堀江紅音さん(23)は同展について「多様性が裏テーマにある」と説明。「大きな宇宙の中にいる私たちが、作家が表現した小宇宙と言える作品を鑑賞できる面白さがある」とした。

9月15日まで。問い合わせは同館(電)0296(23)1601。



最近の記事

茨城の求人情報