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アンコウの魅力全国へ 専用キッチンカー開発 北茨城・まるみつ旅館

アンコウ専用キッチンカー=北茨城市平潟町
アンコウ専用キッチンカー=北茨城市平潟町
アンコウ専用キッチンカーの車内でアンコウをさばく武子能久社長=北茨城市平潟町
アンコウ専用キッチンカーの車内でアンコウをさばく武子能久社長=北茨城市平潟町


茨城県北茨城市の特産品アンコウの魅力を発信しようと、同市平潟町の「あんこうの宿まるみつ旅館」はアンコウ専用のキッチンカーを開発した。同旅館によると、日本初の試み。一年を通じ、離島を除く全国に出張し、つるし切りの見学や体験、自慢の料理を届ける。8月1日からはキッチンカーを使ったラーメン店を期間限定でオープンする。

アンコウは茨城県を代表する冬の味覚で、江戸時代に水戸藩を通じて徳川将軍家に献上された高級食材。同市はアンコウの水揚げが盛んで、水を使わずに作る濃厚な「どぶ汁」の発祥の地となっている。こうした郷土文化を全国に発信しつつ、インバウンドを取り込もうと、武子能久社長(49)がアイデアを形にした。

車内には伝統的な解体法「つるし切り」に使用する特注の棒3本や流し台、エアコンなどを完備。衛生的な環境で、同時に3尾さばける。内装はアンコウが生息する海底、外装は体色をイメージし、デザインにもこだわった。

出張は全国のイベントや祭り会場を想定し、従業員によるつるし切りの実演やその場での調理・提供のほか、子ども向けにはさみを使ったつるし切りの体験を提供する。急速に冷凍したものを使うことで、旬以外の時期も出張できるようにした。費用は交通費と宿泊費以外無料で、原則会場での同旅館自慢のあんこう料理が販売できることを条件とする。

ラーメン店は8月末まで、同所の菓子店「てんごごろ」で「にんにくブラックあん肝ラーメン」(1375円)を販売。焦がしニンニクとあん肝の香りが食欲をかき立てる一杯で、若年層の取り込みを狙う。営業時間は午後6時から10時まで。月曜と火曜日休み。

武子社長は「アンコウの新たな歴史を刻む前例のない挑戦。茨城が誇るアンコウを365日提供したい」と意気込みを語った。



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