次の記事:腹部に刺し傷 河内の住宅に腐敗した男性遺体 茨城【更新】 

河内の男性遺体、殺人と断定 7月上旬に殺害の可能性 刃物で首刺され、胸と腹にも傷6カ所 茨城県警が捜査本部設置【まとめ】

記者会見を行う殿岡秀夫竜ケ崎署長(左)と山田真幸捜査1課長=竜ケ崎警察署
記者会見を行う殿岡秀夫竜ケ崎署長(左)と山田真幸捜査1課長=竜ケ崎警察署
男性の遺体が見つかった住宅を調べる県警の捜査員ら=15日午前11時26分、河内町下加納
男性の遺体が見つかった住宅を調べる県警の捜査員ら=15日午前11時26分、河内町下加納


茨城県河内町下加納の住宅で12日に見つかった身元不明の男性遺体について、県警は15日、司法解剖の結果、首を刃物で刺されたことによる外傷性ショックだったと発表した。胸と腹にも刺されたような傷が計6カ所あった。死後10日から2週間ほど経過しているとみられる。県警は同日、殺人事件と断定し、竜ケ崎署に捜査本部を設置した。

捜査本部によると、この家に住む無職の男性(73)と連絡が取れておらず、遺体はこの男性とみて身元の確認を急ぐ。

同日に実施した司法解剖の結果、遺体の男性の首には刺切創があり、胸と腹には6カ所の刺し傷のようなものが確認された。左前腕には防御創とみられる切り傷があった。凶器は見つかっていない。

遺体は腐敗が進み、死後10~14日ほど経過しており、県警は7月上旬に殺害された可能性が高いとみている。同1日午後3時ごろ、近隣住民が買い物中の住人男性の姿を目撃している。

住人男性は1人暮らしで、合鍵を持つ知人女性(69)が12日午前9時45分ごろ、家を訪ね、遺体を発見した。住宅は2階建てで、遺体は1階の台所に横向きに倒れていた。近くの壁には血が飛散した跡があった。上半身は裸で、履いていたデニムパンツにも損傷があった。

発見時、玄関が施錠されていたかは不明。現時点で窓ガラスが割られた場所は確認されていないが、家の中で引き出しが開いていた箇所があり、物色されたような形跡があった。発見時、部屋の照明やエアコンは消えていた。

住人男性が所有する乗用車が見つかっておらず、捜査本部が捜索している。近隣住民によると、現場の住宅街にある防犯カメラ映像には今月1日、住人男性のものとみられる乗用車が走り去る様子が映っていたという。

現場は河内町役場から東に約6キロ。レンコン畑などの田畑に囲まれた住宅団地の一角に立つ。県警が殺人事件の捜査本部を設置するのは、2021年12月に同県古河市で発生した介護老人保健施設での利用者殺害事件以来、4年ぶり。

■事件知り「眠れず」 周辺住民、不安の声

現場は田畑に囲まれたのどかな住宅街。遺体が発見された住宅付近は15日も規制線が張られ、捜査員らが敷地内で鑑識作業を続けた。

近くをよく散歩するという80代の男性は「事件を知った日は、眠れなかった」と言い、顔をこわばらせた。近所に住む男性(55)は「数週間前、団地で空き巣が2件発生した。空き家も多いので、自治会で防犯のセンサーライトやカメラを設置して警告したばかり。身近でこんな事件が起きているなんて」と不安を口にした。

近所に住む30代の女性は「最近、窓や玄関が割られる空き巣があった。夏休みが始まるので、子どもを外に連れていくのが怖い」と語った。



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