次の記事:腹部に刺し傷 河内の住宅に腐敗した男性遺体 茨城【更新】 

児童、農業の理解深める 地元生産者ら出前授業 野菜の収穫「楽しそう」 鉾田の全小学校 茨城

地元生産者の話を聞く旭東小の児童たち=鉾田市荒地
地元生産者の話を聞く旭東小の児童たち=鉾田市荒地


食品・飲料大手メーカーのカゴメ(山口聡社長)と茨城県鉾田市は市内の全小学校の5年生を対象に、カゴメ社員と地元生産者による出前授業を開催した。児童たちは野菜の作り方や食べ方を学ぶことで、農業への理解を深めた。

市は2022年に同社と包括的連携協定を締結。その一環として、昨年度から小中学生を対象とした出前授業「3つのしょくいく(植育・食育・職育)」を開始した。授業では市に愛着を持ってもらうことを目的に、農業を「野菜を作る」「野菜を食べる」の面からアプローチを行う。講師は、地元生産者とカゴメ社員が担当している。

8日午後に開かれた同市荒地の旭東小(秋元道恵校長)では、同社健康事業部の菅沼大行(ひろゆき)さん(56)と松本舞さん(37)、同市玉田のミニトマト生産者、梅原賢志郎さん(39)が登壇した。

梅原さんは農業を始めたきっかけ、ミニトマトを育てる際に工夫していること、農業のやりがい、鉾田市の野菜産出額が日本一になった理由などを説明。ミニトマトの栽培に使う結束機の使用法を実演した際には教室から歓声が上がった。

菅沼さんは児童たちの野菜摂取量が少ないことを説明し、どうすれば野菜をたくさん食べることができるのか問いかけた。児童からは「生じゃなくて料理して食べる」「みじん切りにして食べる」「残さず食べる」などの意見が出ていた。

星野彩幸(さゆき)さん(10)は「これまで農業に興味はなかったが、授業を聞いて野菜を収穫するのは楽しそうだと思った」と話した。

市によると、昨年度の出前授業後のアンケートで、農業に関心を持つ児童が増えたという。市と同社は今後も継続して出前授業を開催し、農業に対する児童たちの意識を変えていきたい考えだ。



最近の記事

茨城の求人情報