参院選茨城選挙区 激戦明け 当選2氏、決意の朝

参院選の投開票から一夜明けた21日、茨城選挙区で3選を果たした自民党の上月良祐氏(62)と、初当選した参政党の桜井祥子氏(41)の2人はそれぞれ駅などに立ち、有権者らに当選を報告した。「頑張って」などと声をかけられると、握手を交わすなどして応じ任期6年間への決意を新たにしていた。
■自民・上月良祐氏 3選「経済対策を徹底」
3選を果たした自民党の上月良祐氏は、朝から支持者らへ電話やメールなどで連絡したほか、職域団体なども訪問し感謝の思いを伝えた。投開票日翌日の21日は休日ということもあって、過去2回、通勤通学者に向けて行ってきた朝の「駅立ち」は、時間をずらし、日中に行った。
午前11時半、JR水戸駅に到着すると、日焼けした顔に白い歯をのぞかせながら手を振り、駅利用者らにあいさつした。「お疲れさま」「頑張って」などと声をかけられると、駆け寄って「ありがとうございます」「国のため、しっかり働きます」と握手を交わした。
スマホには昨夜の当選以降、お祝いの連絡がひっきりなしに届いた。選挙中、応援のために茨城県入りした小泉進次郎農相からも電話があり、「コメの話などをした」という。
駅立ち後、報道陣の取材に応じ「託していただいた重みをますます感じている」と、3選を改めて実感。その上で「一丁目一番地は経済対策。国や県、市町村の公的需要を動かすことで、しっかり手取りを上げていく。徹底的に取り組みたい」と抱負を語った。
自民、公明両党で過半数割れとなったことについては「経済対策をできていなかったということ。与党の政策も含め、さまざまなところを改善したい」と説明。従来から積極的だった野党との協議にも「日本をよくしたいという思いは一緒。政策を磨きながら、接点を持ちたい」との姿勢を示した。
■参政・桜井祥子氏 初当選「恥じぬ活動を」
「おはようございます。参政党です」。桜井祥子氏は21日午前9時から約1時間、地元のJR龍ケ崎市駅東口で、スタッフ十数人とともに声を響かせた。陣営が用意した「桜咲いた」と書かれた当選Tシャツを着用。通行人から「しっかりやってね」と言葉をかけられると、「はい、頑張ります」と白い歯を見せた。
交流サイト(SNS)を活用した積極的な情報発信で子育て世代などに浸透し、目標の1.5倍に当たる約30万票を獲得した。この日、子育て中の母親(40)からは「子どもを大事にする政策をお願いします」と声をかけられ、「がんばってください」と書かれた折り紙も子どもたちから受け取った。
前夜は日付が変わった午前0時過ぎに選挙事務所を後にし、別の場所で待機していた支持者と合流して万歳した後、自宅のある龍ケ崎市に戻った。
初当選から一夜明けた感想を報道陣に聞かれると、「興奮してあまり眠れなかった」と返答。「たくさんのお祝いのメールを頂いたが、深夜だったので返せていない。この後返します」と笑顔を見せた。
県内投票率が前回2022年から7.45ポイント上がったことについて「政治が変わる潮目だと感じた人が投票に行き、有利に働いた」と分析。国会では、減税や積極財政、少子化対策など党の公約を訴えながら、「県民の代表、日本国民の代表として恥じない活動をしていきたい」と、新しいスタートへ決意を示した。