開業140年、古河駅回顧 看板や運賃表紹介 9月28日まで 茨城・古河で企画展

明治時代に茨城県内最初の鉄道、東北本線が開通した同県古河市で、古河駅と同市の歴史を振り返る企画展が、古河歴史博物館(同市中央町)で開かれている。JR宇都宮線が16日に開業140年を迎えたことを記念した展示で、同博物館学芸員の立石尚之さんは「県内で最初にできた鉄道駅の成り立ちや街の発展について知ってほしい」と話す。9月28日まで。
東北本線の大宮-宇都宮間の開通に伴い、古河駅は1885(明治18)年7月に開業した。企画展では、旧駅舎で使われた看板や運賃表、行き先表示板をはじめ、駅舎の柱に利用された外国製のレールなど貴重な資料を展示。当時の写真とともに1953年の駅東口の開業や58年の電化、83~84年の高架運転開始といった変遷を振り返る。
古河を起点に計画された幻の鉄道計画も合わせて紹介している。大正時代に持ち上がった古河と水海道を結ぶ「下総鉄道」など、20件余りの計画が存在したという。立石さんは「当時から県内の東西を結ぶ交通手段の確保が課題だったことが分かる」と指摘している。問い合わせは同館(電)0280(22)5211。