眺望高評価5周年 リゾート施設「エトワ笠間」 27日、記念イベント 自然豊か、グランピング 茨城

茨城県笠間市と不動産販売のコスモスイニシア(東京)が公民連携事業で展開する、同市上郷のアウトドアリゾート施設「ETOWA KASAMA(エトワ笠間)」が開業5周年を迎えた。県内外から訪れた利用客が、充実したグランピング機能を備え豊かな自然に囲まれた非日常空間を楽しんでいる。
エトワ笠間は市の公共宿泊施設「あたご天狗の森スカイロッジ」を改修し、2020年7月18日に開業。「空に近い森のアウトドアリゾート」がキャッチフレーズで、標高306メートルの愛宕山頂に近く眺望は抜群。テントやキャビンは計16棟。屋外にダイニングやキッチンを備え、快適な空間でアウトドアを楽しめる。
開業当時はコロナ禍で非常事態宣言が出る状況。都内からの来客を期待したが、近距離で非日常やリラックスを求める県内からの利用客が多かった。コロナ禍が落ち着き移動が元に戻ると、グループやカップル向けにPRを展開。開業3年目からはカップルや女性同士が増加し、昨年度はカップルの利用が向上した。東京からの来場が多い。
利用者の反応は良好で、特に「景色がこんなに良いとは思っていなかった」と眺望について驚きの声が多いという。東側に太平洋の水平線が一望できる環境に、コスモスイニシアR&D戦略部新規事業推進一課の田片有利課長は「体験価値を上げている。非日常を代表する景色」と紹介。利用状況について「平日に市内に20代、30代を誘客できている、市にこれまでになかった人流。人を呼べている点で貢献できていると思っている」と説明する。
企業研修やオフィスを離れて仕事するオフサイトミーティングとしての利用サービスも提供する。田片課長は「都市生活者へのライフスタイル提案。宿泊と研修を提案しており、もっと可能性はある。結婚式やイベントなどニーズに見合う形で施設を活用していきたい」と今後を見据える。市観光課は公民連携について「順調に運営されている。民間の営業力、ノウハウを活用して誘客促進が図れている」としている。
開業5周年を記念したイベントが27日、同所で行われる。地元事業者や飲食店によるポップアップショップやキッチンカーが出店。子どもたちが楽しめる綿あめやヨーヨー釣りなどが並ぶ縁日のほか、レザークラフトやオリジナルハーブティーのワークショップを実施する。
5周年を彩るスカイランタンを夜空に向けて放つ。参加受け付けは午後5時半からで、打ち上げは午後7時半から。先着50組、参加費2000円。荒天、強風時は中止となる。午後2時、同6時からはビンゴ大会。各回先着50人で、エトワ笠間の無料宿泊券などが当たる。
時間は午前11時から午後8時。入場無料。