渋谷陽一さん死去 ロッキン生みの親、多くの感動与える 茨城・ひたちなか市長ら追悼

音楽雑誌「ロッキング・オン」を創刊した音楽評論家で編集者の渋谷陽一(しぶや・よういち)さんが14日、誤嚥(ごえん)性肺炎のため死去した。74歳。東京都出身。
茨城県ひたちなか市の国営ひたち海浜公園で2000年に始まった「ロック・イン・ジャパンフェスティバル」(通称ロッキン)を生んだ。逝去の知らせを受け、渋谷さんと親交があった同市の関係者から追悼と感謝の声が聞かれた。
市は、ポートセールスで中国に出張中の大谷明市長のコメントを発表。哀悼の意を表す言葉とともに、ロッキンについて「日本を代表する音楽フェスへと成長させ、多くの感動と喜びを与えてくださった。市と築いてきた絆を胸に、これからも(ロッキンを)変わらず応援してまいります」と、地域貢献への感謝と恩義に報いる意思を示した。
市観光協会の海野泰司会長は、渋谷さんと20年来の交流が続いていた。最後に会ったのは、コロナ禍以降に開催地となった蘇我スポーツ公園(千葉県千葉市)での23年のロッキン。ひたちなかでの開催を続けてほしいと伝えると、渋谷さんは「見捨てはしない」と話したという。
海野会長は「東日本大震災の時(見送りではなく)ひたちなかを盛り上げようと開催してくれたのが忘れられない」と感謝した。