PFAS 小美玉で目標値の82倍 鉾田・茨城町の井戸も超過 茨城
有機フッ素化合物「PFAS」のうち、発がん性が指摘される代表物質「PFOS」「PFOA」の合算値が、茨城県鉾田市内各地の井戸で国の暫定目標値を超えた問題で、県などは29日、新たに同県小美玉市の井戸1カ所で目標値の82倍に上るなど、鉾田市、同県茨城町を合わせた3市町の井戸計20カ所で超えたと発表した。相次ぐ超過を経て、鉾田市外に調査範囲を広げていた。
県環境対策課によると、新たに調査したのは鉾田市39カ所、小美玉市2カ所、茨城町2カ所の計43カ所の井戸。目標値は水1リットル当たり50ナノグラムで、小美玉市下吉影地区の1カ所では4100ナノグラムを検出した。
鉾田市では鹿田地区で最大26倍の1300ナノグラムを検出するなど12地区の井戸で超過。茨城町は宮ケ崎地区では最大13.6倍の680ナノグラムだった。
県などによる調査は今回で6回目。今年1月以降、鉾田市内で超過の井戸が見つかるたびに調査範囲を広げ、今回、小美玉市や茨城町の一部地域に及んだ。6月26、27日と今月10日に採水し、外部機関に分析を委託していた。
小美玉市によると、調査対象となった地域で水道を引いていない世帯に対し、市役所支所で水道水を提供する。島田幸三市長は「検査結果を重く受け止めている。県に協力しながら調査を注視していく」とコメントした。茨城町みどり環境課は「住民の不安を解消できるよう、今後も対応していく」とした。
県はPFOS・PFOAの広がり状況を把握するため、追加の水質調査を実施するとし、新たに同県大洗町も調査対象となる。












