第107回全国高校野球選手権 明秀日立が甲子園練習 実戦形式で感触確認

第107回全国高校野球選手権大会に茨城県代表として出場する明秀日立は2日、甲子園練習を行った。前に球場入りした各校がシートノックなどを実施する中、明秀日立の選手たちは15分間の練習のうち、ほぼ全てを走者を置いた実戦形式のメニューに費やしてグラウンドの感触を確認した。
最初にマウンドに上がった徐(じょ)上(しょう)力(り)(2年)は「夢に見た甲子園で一発目にマウンドに立つチャンスがあって雰囲気が全然違うなと思ったが、ここでプレーできると思うと本当にうれしい」と充実感を漂わせた。打席に立った入江将気(3年)は「茨城(の球場)とは違ってマウンドが遠く感じた。もう一回ここから調整して打てるように頑張る」、遊撃のポジションに入った南仁一郎(同)は「観客席とか背景がいつもやっているところより広かった。とても守りやすい良い球場だと思った」とそれぞれ前向きに語った。
甲子園練習後、金沢成奉監督(58)は「打つ、投げる、守る、走る、生きた打球の感覚を見る、全部ひっくるめて試合に近いようなことをやりたかった」と狙いを話した。
組み合わせ抽選会は3日、大阪市のフェスティバルホールで行われ、大会は5日に開幕する。
■能戸主将、快音連発 県大会で負傷
○…頼れる主将が聖地で快音を響かせた。明秀日立の能戸輝夢(3年)は甲子園で行われた実戦形式の練習で左打席に立つと、外野の奥深くへと力強い打球を量産した
県大会では打率5割とリードオフマンとして強力打線をけん引したが、準々決勝の岩瀬日大戦で走塁の際に左足首の靱帯(じんたい)を断裂。それでも、決勝では九回に代打として出場し、中前にクリーンヒットを放つなど打撃センスは光るものがある。
「試合までは少し空いているので、その期間である程度回復できる」と現在はテーピングと痛み止めを用いながら練習に参加。本来は右翼を守るが、より負担の少ない左翼手、一塁手へのコンバートも視野に入れ、スタメン復帰に向けて調整中だ。
金沢成奉監督(58)は「あれで体が動いたらとてつもない。手だけで打っている打球がセンターの奥までいっている」と能戸の打撃に目を細めた。
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