茨城県内、猛烈な暑さ 古河で40.6度 県内観測史上最高、市民「出歩く人少なく」 路面にかげろうも【まとめ】




茨城県内は5日、高気圧に覆われ晴れた影響で各地で気温が上昇した。水戸地方気象台によると、最高気温は古河市で40.6度を記録。昨年7月の同市の40.0度を上回り、県内観測史上最高となった。このほか筑西市で39.0度など全14観測地点のうち12地点で35度以上の猛暑日となり、水戸市など9地点で今年最高を更新した。危険な暑さの中、路面はかげろうが見えるほど熱せられ、古河市では「出歩く人が少ない」と話す人もいた。
同市のJR古河駅前には、少しでも涼もうと日陰でバスを待つ人、日傘を差す人、水分補給する人の姿が見られた。
子どもたちと帰路に就こうとしていた坂東市の片倉留美子さん(36)は「駅を出たら暑さが厳しく、日傘が欠かせない。水分は(子どもに)こまめに取らせている」と語った。
仕事帰りでバスを待っていた古河市、今井久子さん(51)は「朝はアスファルトの照り返しにダメージを受けた。勤務先に着いた時はほっとした」とし、「今年一番の暑さだと肌で感じた。気温以上に暑かった気がする」と汗を拭いながら振り返った。
夕方になり、駅前の通りに自宅から出てきた70代女性の2人組も「数字よりもずっと暑かった」と強調。日中は、エアコンと扇風機を付けっぱなしの部屋で過ごしたという。
■外出少なく
同駅前の和菓子店では、客足が伸びなかったといい、店主の五十嵐健さん(62)は「(そもそも)店の前を歩く人が少なかった」とため息交じりに話した。駅に向かおうとしていた60代男性も「今日は暑過ぎて出歩く人が少ない」と普段との違いを指摘した。
外出を控える人が多かった一方、筑西市のヒロサワ県西総合公園では、こども広場の「じゃぶじゃぶ池」で水遊びを楽しむ親子連れの姿も見られた。
つくば市から訪れた後藤梓さん(33)は「遊具は熱くて遊ばせられない」とし、水を浴びて涼を満喫する子どもたちを見守っていた。
■男女41人搬送
環境省と気象庁は、茨城県に「熱中症警戒アラート」を発表。県消防安全課によると、同日午後4時現在、熱中症とみられる症状で13~87歳の男女41人が搬送された。重症が1人、中等症が16人、軽症が24人だった。
6日は暑さが和らぎ、午後から大気の状態が不安定になる見込みだが、同日以降も高温が続くといい、同気象台は熱中症などに注意を呼びかけている。