研究者から指導 科学実験、中高生が挑む 茨城・つくば

中高生が研究者の指導を受けながら科学実験などに取り組むイベント「サイエンスキャスティング」が5、6日の両日、茨城県つくば市内で開かれた。県内外の中高生33人が参加。化学物質、気象予測、素粒子など九つのテーマから一つを選んで講義を受け、学んだ成果を発表した。
つくば国際会議場(同市竹園)が中心となってつくる実行委員会が主催し13回目。初日は産業技術総合研究所(産総研)や国立環境研究所、気象庁気象研究所など、つくば市内6会場で講義や実験が実施された。
つくば国際会議場では東京理科大の関陽児教授の指導で、火山災害について学習。ドライヤーを使い、筒を介して小粒の発泡スチロールを吹き飛ばすことで、火山噴火の仕組みについて理解を深めた。
産総研では岩石や花火を研究するテーマが用意され、花火を選んだグループは火薬実験に挑戦。銅やストロンチウムなどを混ぜて色の変化を確かめた。
2日目はグループごとに学んだ内容をまとめ、同会議場で発表した。参加者によって最も優れた発表を選ぶ投票も行われ、遺伝子組み換えカイコを研究する農業・食品産業技術総合研究機構を訪れたグループが最も多い票を得た。
グループの一人で自身もカイコの研究を9年間続けている土浦日大高2年の八田曉美さん(16)は「研究所にある実験装置を使わせてもらえたのは貴重な体験だった」と感想を話した。