白熱した取組に歓声 夏巡業・古河場所 大の里関、土俵入り 茨城

大相撲の夏巡業「古河場所」(同実行委員会催)が7日、茨城県古河市下大野のイーエスはなもも体育館で開かれ、来場者約2300人が白熱した取組に声援を送った。二所ノ関部屋(同県阿見町)の横綱大の里関をはじめ、人気の力士や県にゆかりのある力士が土俵に上がると、会場は大きな拍手や歓声で沸いた。
取組で、大の里関は横綱豊昇龍関に押し出しで敗れた。豊昇龍関は7月の名古屋場所を途中休場したが、古河場所から興業に加わった。同県土浦市出身の小結高安関は急性腰椎症などで休場した。
巡業は古河市合併20周年記念事業の一環で、同市では2022年8月以来3年ぶりの開催。市出身の新幕下の悠錦、三段目の優富士、序二段の良ノ富士の3人が特別出場した。元横綱稀勢の里の二所ノ関親方は「生きの良い人に(相撲の世界に)入ってもらい、強い力士に育ってもらうのが夢」とあいさつした。
このほか、子どもたちが力士に挑む「ちびっこ相撲」や、相撲の禁じ手を面白おかしく紹介する「初切(しょっきり)」などが披露された。ちびっこ相撲に参加した西牛谷小4年の高橋康介さん(9)は「緊張したけど、体を当てるのがうまくいった」と興奮気味に話した。
夏休み中の娘や友人などと一緒に観戦した同市の野沢舞さん(39)は「テレビも含めて相撲を見るのは初めて。生の迫力に圧倒された」と語った。
■近日中に申し合い 大の里関
横綱大の里関は7日、茨城県古河市での夏巡業でぶつかり稽古などで汗を流し、近日中に申し合いを始める意向を示した。「場所の疲れも抜けてきた。少しずつ動いていきたい」と話した。
横綱として初めて臨む巡業は始まったばかりで、この日の会場内では大勢の観客からの写真撮影やサインの求めにも対応。「自覚を持ち、しっかりと務めていきたい」と表情を引き締めた。