有力情報なく 捜査難航 茨城・河内殺人1カ月 犯人の数や動機不明
茨城県河内町下加納の住宅で住人男性(73)が刃物で刺されるなどして遺体で見つかった殺人事件は、12日で発覚から1カ月。県警竜ケ崎署捜査本部は延べ約1500人の捜査員を投入し、防犯カメラ映像の収集や押収資料の鑑定などを進めるが、事件解決につながる有力情報はなく、犯人の数や動機も不明のままだ。
捜査本部は現場周辺での聞き込みを進め、知人ら関係者約30人から事情を聴いたほか、捜査範囲を広げて県内外約180カ所の防犯カメラ映像を収集し、解析を急いでいる。7日までに8件の情報が寄せられたが、犯人の特定に結び付く有力な手がかりは得られていない。
1人暮らしだった男性が遺体で見つかったのは7月12日午前9時45分ごろ。知人女性が1階台所で見つけた。死因は首を刺されたことによる外傷性ショックが疑われ、腹と胸にも計6カ所の刺されたような傷があった。凶器は見つかっておらず、遺体は毛布がかかった状態だった。
最後に男性の姿が確認されたのは同月1日午後。遺体の状況から7月上旬に殺害されたとみられるが、具体的な犯行日時は絞り切れていない。窓ガラスを割って侵入された跡はなく、犯人が玄関から出入りしたとみて調べている。
一方、男性の携帯電話や財布は見つかっておらず、家の前からは男性の乗用車もなくなっていた。周辺の防犯カメラには、同日夜に男性のものとみられる車が映っており、捜査本部は犯人が乗って逃げた可能性もあるとみている。
現場は田畑に囲まれた住宅団地の一角で、千葉県境に近い。男性方は規制線が張られたままで、近所の80代女性は「事件後は怖いので雨戸も施錠し寝ている。早く犯人を見つけてほしい」と早期解決を願った。











