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「盆船流し」 故人しのぶ 北茨城・大津漁港

漁船に引かれ港内を回る盆船=北茨城市大津町
漁船に引かれ港内を回る盆船=北茨城市大津町


新盆を迎えた家が故人の霊を船に乗せて海へ送る「大津の盆船流し」が16日、茨城県北茨城市大津町の大津漁港で行われた。仏花やちょうちん、戒名などが飾られた盆船6隻が朝日に照らされた港内をえい航され沖合へ。親類らが船を見送り、故人をしのんだ。

大津の盆船流しは江戸時代から伝わる先祖供養の伝統行事で、県指定無形民俗文化財。式典は午前6時に始まり、読経や伝統の「じゃんがら念仏踊り」で供養した。その後、長さ約2メートルの盆船が海に浮かべられ、漁船がえい航した。

盆船は以前はわらで作って沖に流していたが、現在は木製となり、えい航後に回収しているという。

家族や親戚ら28人で父親を見送った同市の伊藤栄司さん(49)は「仕事熱心で尊敬できる父だった。お盆を家族と過ごし、伝統的な形で送り出せて良かった」と話した。



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