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《2025茨城県知事選》県政継続か転換か 21日告示 経済対策など争点

大井川和彦氏、田中重博氏(左から)
大井川和彦氏、田中重博氏(左から)


任期満了に伴う9月7日投開票の茨城県知事選は21日、告示される。立候補を表明しているのは、ともに無所属で3回目の当選を目指す現職の大井川和彦氏(61)=自民、公明、国民民主推薦=と、新人で茨城大名誉教授の田中重博氏(78)=共産推薦=の2氏。物価高騰、賃上げなどの経済対策や2期8年の「大井川県政」に対する審判が主な争点になるとみられる。

選挙戦は17日間。顔触れは2021年の前回知事選と同じで、一騎打ちの構図。両陣営とも、有権者への暑さ対策として、街頭での演説回数を減らし屋内での集会を増やした遊説日程を組む。交流サイト(SNS)なども駆使し、それぞれの主張を訴える。

大井川氏は土浦市生まれ、日立市育ち。県立水戸一高、東京大を経て、1988年に通産省に入省。経済産業省政策調整官補佐などを務め、退官後の主な役職はマイクロソフトアジア執行役員、ドワンゴ取締役など。17年の知事選で現職らを破り初当選、21年の前回は田中氏との一騎打ちを制し再選した。

告示日は水戸市内で必勝祈願を実施した後、JR水戸駅南口で第一声を行う。期間中は県内全域をくまなく遊説するほか、SNSや動画投稿サイトを活用し生配信なども展開する予定。

公約では2期8年で取り組んできた経済や福祉など4分野で構成する「新しい茨城づくり」への政策継続を主張する。グローバル企業の拠点誘致や中小企業の賃上げ促進、有機農業やコンテンツ産業の振興などを訴える。

田中氏は大阪府出身で水戸市在住。政治団体「いのち輝くいばらきの会」が擁立した。京都大大学院経済学研究科博士課程を修了後、茨城大人文学部教授などを経て10~12年に副学長を務めた。専門は地方自治や地方財政。知事選は13年と21年に立候補したが、いずれも落選した。

告示日は水戸市白梅の選挙事務所で第一声を上げた後、同市で決起集会を開く。選挙戦では街頭演説を1日2、3回に抑え、屋内での個人演説会を各地で展開する。

公約は最低賃金1500円の実現や中小企業支援、物価高対策、給食費無償化などの教育改革、東海第2原発の廃炉などが中心。港湾整備や企業誘致を進める大井川県政を「大企業優遇」と批判し、「県民の命と暮らしを最優先する県政への転換」を掲げる。



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