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《2025茨城県知事選》継続か刷新か 火花 現新3氏 茨城の未来へ舌戦入り

有権者と握手を交わす大井川和彦氏、支持者と握手を交わす田中重博氏、交流サイト(SNS)で発信作業をする内田正彦氏(左から)=21日、水戸市内
有権者と握手を交わす大井川和彦氏、支持者と握手を交わす田中重博氏、交流サイト(SNS)で発信作業をする内田正彦氏(左から)=21日、水戸市内


茨城県知事選は21日、現新3人が立候補し幕を開けた。いずれも同県水戸市内で第一声を上げ、選挙戦をスタート。厳しい暑さが続く県内各地を舞台に、各陣営は審判が下される9月7日の投開票日へ向け、17日間にわたり舌戦に火花を散らす。

■大井川氏 継続へ実績前面

現職の大井川和彦氏(61)は決戦初日、4年前と同様に運動員とそろえた水色のポロシャツ姿で水戸市や大洗町など県央地域を駆けた。企業誘致の拡大や県民所得の向上など2期8年間の実績を前面に挙げ、「この流れを止めない」と県政の継続や新たな政策を訴えた。

「混迷の時代、結果にこだわる県政を実現してきた」。第一声の場となったJR水戸駅南口では、10人以上の市町村長のほか、自民党県連の国会議員や県議団、業界団体などが見守る中、熱弁を振るった。

午後には同県大洗町磯浜町の漁協卸売市場でも演説。これまで進めてきた水産物の高付加価値化や観光誘客の取り組みなどにも触れ、「地域の可能性は無限大。未来を切り開いていく」と強調した。演説後は地元の焼きハマグリを味わい、地元住民らとの撮影に応じ意見を交わすなどしていた。

■田中氏 県政転換を強調

新人で茨城大名誉教授の田中重博氏(78)は、2013年と21年に続く3回目の知事選。出発式に続いて水戸市で開かれた決起集会では、出席した支持者約40人に「ネバーギブアップ。どうしても大井川県政を変えなければならない」と固い決意を示した。

常陸那珂港や霞ケ浦導水事業などの大型開発より、労働者の所得増や医療、福祉などに予算を配分すべきと強調する。「大井川県政は、県民生活と関係ないところに税金をつぎ込んできた。基本を踏み外した県政の転換をしようではないか」。初日から現職との対決姿勢を鮮明にした。

集会では支持者とガンバロー三唱をし、握手を交わして結束を固めた。その後はJR水戸駅南口での街頭演説を行い、駅や商業施設の利用者たちに向けてキャッチフレーズの「県民の命と暮らしが最優先」の政策を熱く訴えた。

■内田氏 SNS積極活用

新人で元警備会社員の内田正彦氏(51)は、水戸市笠原町の県庁前で第一声を上げた。県政の課題や自身の考えなどをまとめたメモ帳を手に、「安心できるような茨城県にしていきたい」と訴えた。

選挙への出馬は今回が初めて。必要な書類の手続きや街頭演説のやり方などに戸惑いながらも、「ここまできたからには当選を目指す」と意気込む。選挙戦は主に、ユーチューブやX(旧ツイッター)などの交流サイト(SNS)を積極的に活用して支持拡大を図る考え。

第一声では出馬した理由について「公務員の国籍要件撤廃を廃止にするため」と説明。そのほか、医師不足解消やつくば市内での県立高新設、大規模太陽光発電施設(メガソーラー)の拡大反対など幅広い課題の解決を掲げた。終了後はSNSに投稿するための写真撮影などに時間を割いた。



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