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《 2025茨城県知事選》初の週末、3氏の訴え響く 

演説を聴きに来た有権者と握手をする大井川和彦氏、支持者を前に演説する田中重博氏、投稿用の動画を収録する内田正彦氏(左から届け出順)
演説を聴きに来た有権者と握手をする大井川和彦氏、支持者を前に演説する田中重博氏、投稿用の動画を収録する内田正彦氏(左から届け出順)


■大井川氏 地域の潜在力引き出す/田中氏 県民の福祉と幸福実現/内田氏 国籍要件撤廃反対必ず

9月7日投開票の茨城知事選は23日、選挙戦3日目となり初の週末を迎えた。いずれも無所属で、現職の大井川和彦氏(61)=自民、公明、国民民主推薦、新人で茨城大名誉教授の田中重博氏(78)=共産推薦、新人で元警備会社員の内田正彦氏(51)の3候補は街頭や屋内施設、交流サイト(SNS)への投稿などを通し、地域振興策や福祉充実などを訴える声を響かせた。

大井川氏はこの日、大子町を出発し、県北地域を中心に遊説カーを走らせた。猛暑による聴衆の熱中症などを懸念して街頭を避け、常陸太田市と那珂市の屋内施設2カ所で近隣住民らを集めた演説会を開催。経済、農業政策や県民所得の向上など2期8年の実績に加え、今後の本県発展に向けた施策などを披露した。

常陸太田市民交流センターで行った演説会には、梶山弘志衆院議員ら国会議員が駆け付けるなど約200人が参加。人口減少対策に触れた大井川氏は「新たな試みで自然などを生かし地域の潜在力を引き出す」と、飛躍に向けた取り組みを熱弁。耳を傾けた同市町屋町の男性(82)は「県北は人口減が激しい。振興策に期待したい」と話した。

田中氏は那珂市とひたちなか市の商業施設や駅計3カ所で街頭演説。炎天の下で、選挙カーが作るわずかな日陰に入って買い物客や施設の利用者に手を振った。現在の県政批判を交えながら「県民の福祉と幸福の実現を達成しよう」と医療や教育、農業の充実化などを訴え、支持者や親子連れに「一緒に頑張りましょう」と握手を交わした。

スーパーや住宅地に囲まれた那珂市の公園前では「国の言いなり、もうけ本位の県政を終わらせる」と強調。東海第2原発は「複合災害を考えれば、実効性ある避難計画を作ることは不可能」と廃炉を主張した。ひたちなか市のJR勝田駅東口前では、田中氏を支持する社民党県連合の井坂章代表が応援に駆け付けた。

内田氏は、つくば市の商業施設周辺やJR土浦駅などで街頭演説に臨み、「(公務員の)国籍要件撤廃の反対が第1の公約で、必ずやります」と訴えた。

街頭演説後には、自宅に戻り、交流サイト(SNS)に投稿するための動画撮影や選挙道具の確認などを行った。力を入れるSNSでの発信では、告示日前にX(旧ツイッター)のフォロワー数は十数人程度だったというが、選挙活動や舞台裏を連日投稿してきたことで、23日午後7時現在で1900人超まで伸び、「他の候補者よりSNS活用は自信がある」と手応えを語った。

購入した自家用車に取り付ける大型スピーカーも自宅に届き、街宣も展開して支持拡大を図る方針だ。



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