《いばらき戦後80年》恒久平和へ決意新た 茨城県戦没者追悼式 880人参列、遺族「語り継ぐ」

茨城県戦没者追悼式が28日、同県水戸市千波町のザ・ヒロサワ・シティ会館で開かれた。県内各市町村の遺族代表や飯塚博之副知事、国会議員、県議、市町村長など880人が参列。黙とうや献花で戦没者に哀悼をささげ、戦後80年の節目に悲惨な戦争の事実の継承と恒久平和の実現に向けた決意を新たにした。
父を含め3人が戦死した遺族代表の同県北茨城市、滝一司さん(86)は「今日の平和と自由の恩恵は御霊(みたま)の尊い犠牲によるもの。このことを子々孫々に伝承し、平和で希望に満ちた社会の構築に一層努力を重ねることを誓う」と、追悼の辞を述べた。
フィリピン・ルソン島で父を亡くした県遺族連合会の加藤浩一理事長(82)は、夫を失った戦争未亡人の生活が極めて厳しかったことを挙げて「(次世代に)二度とこのような思いをさせてはならない。絶対に戦争はしてはならない」と強く訴えた。
飯塚副知事は式辞で、現在の日本の平和、繁栄は「戦没者の方々の犠牲と遺族の深い悲しみという大きな代償の上に築かれたことを決して忘れてはならない」と強調。戦争の惨禍を繰り返さないため「平和の大切さを次の世代にしっかり語り継ぐ」と決意を述べた。
県によると、茨城県の戦没者数は戦災による死者を含め5万8102人。追悼式は1952年に始まった。68回目を迎えた今回は、臨時召集令状(赤紙)など戦中や戦後の資料や、戦争体験を振り返って平和の尊さを呼びかける「遺族からのメッセージ」が特別展示された。