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日立市、電動キックボード検証へ 通勤や観光に貸し出し 10月から 次世代の公共交通探る 茨城

日立市が実証実験を行う電動キックボードのイメージ(BRJ提供)
日立市が実証実験を行う電動キックボードのイメージ(BRJ提供)


茨城県日立市は、電動キックボードを使った実証実験に乗り出す。通勤者にキックボードを貸し出しバス停まで利用するモニター実験を行うほか、JR常磐線の日立駅と常陸多賀駅周辺にキックボードを配置して観光や街歩き用に使えるようにする。市と日立製作所との共創プロジェクトの一環。10月から始め、次世代の公共交通の在り方を検証する。

共創プロジェクトでは、2035年の市の公共交通の将来像として、グランドデザインを作成。通勤者や高齢者向けの新しい移動手段の導入を検討している。

市は通勤者を対象に電動キックボードを無償で貸し出し、自宅から最寄りのバス停までの交通手段として利用してもらう。併設された駐輪場に止め、バスで通勤する。帰りはバス停からキックボードに乗って自宅に戻る。期間は10月ごろから1カ月間で、市民からモニターを10人募集する。地域は市南部のバス高速輸送システム「ひたちBRT」沿線をはじめ、市全域を想定する。

市都市政策課は「車利用からバス利用へ転換するきっかけになれば。使い勝手や安全性など利用の実態を確かめたい」と説明した。

また、駅利用者が電動キックボードをシェアする実証実験も行う。日立駅と常陸多賀駅にキックボードを10台ほど配置し、時間単位で貸し出す。事前登録すれば誰でも事業所や商業施設、公共施設への移動に使うことができる。両駅前や商業施設「ヒタチエ」、市役所本庁舎、市役所多賀支所にキックボード貸し出し専用の駐輪場所を設ける。実験の期間は10月ごろから3カ月間。同課は「道路環境や安全性を検証する。推奨ルートや地図などの提供も検討したい」と見据えた。

市によると、電動キックボードは16歳以上が免許不要で利用できる。最高時速20キロで原則車道を走る。同様のシェア制度は千葉県流山市などで導入されている。



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