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《 2025茨城県知事選》最後の日曜 訴え熱く 大井川氏 未来切り開く力を/田中氏 命と暮らし最優先/内田氏 支援の広がり実感

(左)街頭演説で支持を訴える大井川和彦氏=31日午前、つくば市内 (中)通行人に手を振り支持を訴える田中重博氏=31日午後、水戸市内 (右)有権者と握手を交わす内田正彦氏=31日午後、つくば市内(届け出順)
(左)街頭演説で支持を訴える大井川和彦氏=31日午前、つくば市内 (中)通行人に手を振り支持を訴える田中重博氏=31日午後、水戸市内 (右)有権者と握手を交わす内田正彦氏=31日午後、つくば市内(届け出順)


9月7日投開票の茨城県知事選は31日、最後の日曜日を迎えた。いずれも無所属で現職の大井川和彦氏(61)=自民、国民民主、公明推薦、新人の田中重博氏(78)=共産推薦、新人の内田正彦氏(51)の3候補は水戸市やつくば市などで休日の街頭に繰り出し、支持を呼びかけた。真夏の熱い戦いは、残り1週間と終盤に突入した。

大井川氏は大票田のつくば市内を巡り、支持を呼びかけた。同市古来のJAの支店では、人口減少を念頭に「激変する時代の中で、柔軟に新しい未来を自分たちで切り開く力が地方に求められている」と主張。衆参の国会議員や県議らのほか、地元の五十嵐立青市長も応援に駆け付け、マイクを握りエールを送った。

この日、陣営が日程に組み込んだ演説会場は2カ所。「より幅広い市民に声を届けたい」(陣営関係者)と、商業施設など約10カ所でも遊説カーを降りて演説を展開した。夕方には同市今鹿島の農業関連施設に移動し、農産物の輸出拡大など8年間の実績を披露。集まった支持者らとガンバロー三唱をし、この日の遊説を締めくくった。

3回目の立候補となる田中氏は地元の水戸市で遊説を繰り広げた。午後は、今回の選挙選で取り入れた屋内での個人演説会を開催。「県民の命と暮らし最優先」の県政に変えるため「ワンマンの現職を退場させよう」と檄(げき)を飛ばした。

共産党や社民党県連、支持団体の関係者ら約110人が参加。主催した政治団体「いのち輝くいばらきの会」の谷萩陽一共同代表は、現職の大型開発事業などを「差別と選別の政策」と批判して「今度こそ県政転換を」と強調した。

街頭演説は午前と夕方に2回実施。最低賃金1500円の実現や学校給食無償化などの公約を訴えた。支持者から「期待している」と声をかけられると、笑顔で「頑張る」と応えた。

内田氏は午前中、常総市の道の駅常総で演説した後、午後1時からつくばエクスプレス(TX)つくば駅前でも街頭に立った。公務員の国籍要件撤廃に対する見直しや大規模太陽光発電施設(メガソーラー)建設の反対など、重視する公約を丁寧に説明し、「何の後ろ盾もない。多くの知り合いに伝えてほしい」などと支持を呼びかけた。

交流サイト(SNS)で事前告知した同駅前での訴えには市内外から約70人が集まり、内田氏も「ここまで多くの方が集まるとは」と驚いた表情を浮かべた。使用したマイクやスピーカーなどの音響機材も支持者からの協力を受けるなど、「日を追うごとに支援の輪が広がっている」と、手応えを示した。



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