食費割合 水戸市、過去最高24.9% 20~24年 調理食品、飲料など上昇 コメ支出は大幅減 茨城

家計の支出に占める食費の割合「エンゲル係数」が歴史的な高水準に達していることが1日、共同通信の分析で判明した。総務省が公表する「家計調査」のデータを使い、道府県庁所在地と東京都区部の全国47都市の過去40年にわたる係数を5年ごとに平均化すると、直近の2020~24年に37都市で最高値を更新した。47都市でトップは大阪府大阪市で31.2%。最も低かったのは茨城県水戸市の24.9%で、全国平均は27.5%。近年の食品の値上げラッシュが生活の重荷になっている現状が浮き彫りになった。
水戸市は直近の20~24年に24.9%と過去最高を更新。全国的な傾向と同じく、ここ10年間で大きく伸びた。
1985年以降の数値を見ると、85~89年が23.0%で、その後2014年までの25年間は20~21%台で推移した。しかし15~19年になると23.5%に上がり、20~24年にはさらに1%以上伸び、過去最高水準に達した。
単年ベースで見ると、20年が26.0%と最高で、次いで24年25.4%、1985年24.8%と続いた。最低は2001年の19.4%。
1世帯当たりの食費は1990~94年が最大の7万5790円で、2010~14年が最小の6万5334円だった。
食品別の内訳を見ると、「調理食品」の支出が1985~89年は4641円だったが、2020~24年は1万1579円と約2.5倍に増えた。「飲料」は2600円から5405円に、「乳製品」は834円から2156円に上がった。
一方、コメへの支出は4676円(1985~89年)から1548円(2020~24年)と大幅に減った。「魚介類」「外食」の減少も目立った。