石岡市、やさと温泉無償譲渡へ 民間事業者を公募 施設活性化目指す 茨城

茨城県石岡市は市営のふれあい交流施設「やさと温泉 ゆりの郷」(同市小幡)の運営を担う民間事業者の公募を8月27日から始めた。施設の活性化と観光の新たな拠点づくりを目指し、選ばれた事業者に施設を無償譲渡する。
「ゆりの郷」は2000年に開業し、指定管理者のやさと農業協同組合が運営。年間約13万人が訪れ、地域住民や観光客の憩いの場として親しまれてきた。26年3月末に指定管理期間が満了することから、市は民間ならではのアイデアや経営ノウハウを導入し、施設の魅力をさらに高める方針を固めた。
8月20日の定例会見で谷島洋司市長は「民間活力を導入することで、施設の魅力向上と観光活性化を図りたい。『ゆりの郷』を核とした周遊観光の促進を目指しており、豊かな自然と歴史を生かした観光モデルの創出を期待している」と述べた。
大浴場、露天風呂、交流サロンなどの設備と備品、延べ床面積1748平方メートルの建物は無償譲渡し、市所有の1万5815平方メートルの土地は無償貸し付けとなる。市は温泉施設としての運営を継続しつつ、全国から誘客できる魅力ある施設づくりを求めており、新事業者には独創的な企画力や運営手腕が期待される。
9月8日に現地説明会、参加表明の締め切りは26日。10月に審査会を予定している。問い合わせは市産業戦略部商工観光課(電)0299(23)7741。